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民事訴訟法が改正? 裁判や調停はいつからどのように変わるのか

2022年08月10日
  • 一般民事
  • 民事訴訟法
  • 改正
民事訴訟法が改正? 裁判や調停はいつからどのように変わるのか

2022年5月18日に、国会で改正民事訴訟法が可決・成立しました。今回の改正民事訴訟法は、訴訟のIT化を中心として、画期的な変更が盛り込まれた内容となっています。

2019年に大阪地方裁判所が受理した民事事件は6万8459件、大阪簡易裁判所が受理した民事事件は6万1056件でした。少なくない数の訴訟が提起されている大阪ですが、この法改正は、今後の民事訴訟にどのように影響するのでしょうか。

施行日は現時点で未定ですが、民事訴訟に大きな変化が訪れることは必至です。今回は、2022年に成立した改正民事訴訟法の概要を、ベリーベスト法律事務所 大阪オフィスの弁護士が解説します。

出典:「大阪市統計書(2020年版・最新)」(大阪市)

1、民事訴訟法が改正された背景

2022年5月18日に可決・成立した改正民事訴訟法の背景には、主に以下の問題意識が存在します。

  1. (1)訴訟のIT化の必要性

    日本では、アメリカなどの欧米諸国や、シンガポールなどアジアの新興経済地域などに比べて、民事裁判手続きのIT化が遅れた状態にあります。

    裁判所に提出する書類は紙媒体が原則であったり、口頭弁論のオンライン実施も認められていなかったりする状況です。

    そのため、日本の訴訟は非常に不便な手続きであり、利用に抵抗感のある方も多いと考えられます。

    今回の民事訴訟法改正には、こうした状況を改善するため、訴訟のIT化に関するさまざまな変更が盛り込まれました。

  2. (2)長すぎる裁判審理への問題意識

    民事訴訟の手続きは、半年から1年以上の長期間にわたるケースも少なくありません。当事者にとって、紛争解決に時間がかかりすぎることは、訴訟手続きの大きなデメリットです。

    そこで今回の民事訴訟法改正により、訴訟の審理を短縮化するための新制度が導入されました

  3. (3)当事者のプライバシー保護

    従来の民事訴訟制度でも、訴訟記録の閲覧等を制限することは認められていましたが、相手方当事者による閲覧等を制限することはできませんでした。

    しかし、DVや性犯罪の被害者などの場合、相手方当事者に対しても氏名や住所を秘密にしておきたいケースがあります。

    その場合、氏名・住所の相手方当事者への開示を制度上避けられないとすれば、民事訴訟の利用を躊躇してしまうでしょう。

    そこで今回の民事訴訟法改正では、相手方当事者との関係でも個人情報を秘匿できる制度が設けられました。

2、民事訴訟法の改正による主な変更点

2022年成立の改正民事訴訟法では、前述の問題意識に対応して、主に以下の変更が行われています。

  1. (1)訴訟のIT化に関する変更

    訴訟のIT化を推進するため、改正民事訴訟法には主に以下の変更が盛り込まれました。

    1. ① 訴状提出のオンライン化
      裁判所のシステムを通じて、オンラインで訴状を提出できるようになります(改正民事訴訟法第132条の10)。なお、弁護士が訴訟代理人として訴状を提出する場合、オンライン提出が必須となります(同法第132条の11第1項第1号)。
    2. ② 訴訟記録の閲覧・複写のオンライン化
      裁判所に設置される端末又は裁判所外からアクセスできるシステムを通じて、訴訟記録の閲覧・複写がオンラインでできるようになります(同法第91条の2)。
    3. ③ 口頭弁論のオンライン実施が可能に
      従来は認められていなかった、口頭弁論のウェブ会議による実施が可能となります(同法第87条の2第1項)。
    4. ④ 弁論準備手続の完全オンライン実施が可能に
      従来は、弁論準備手続をウェブ会議で実施するには当事者の一方が出席しなければなりませんでした。しかし今回の改正により、当事者の両方がウェブ会議により参加することが認められました(同法第170条3項)。
    5. ⑤ 証人尋問のオンライン実施の拡大
      証人が遠隔地に居住している場合、精神の平穏を著しく害されるおそれがある場合に加えて、当事者に異議がない場合にも証人尋問のオンライン実施ができるようになりました(同法第204条第3号)。
    6. ⑥ 判決書の電子化
      従来は紙媒体で作成されていた判決書が、今後は、すべて電磁的記録によって作成されます(同法第252条)。
  2. (2)法定審理期間訴訟手続の新設|審理の短縮化

    訴訟における審理期間を短縮するため、「法定審理期間訴訟手続」が新設されました(改正民事訴訟法第381条の2以下)。

    当事者双方の申出又は当事者一方の申出と相手方の承諾があった場合、口頭弁論は法定審理期間訴訟手続移行後の初回期日から6か月以内に終結し、終結後1か月以内に判決が言い渡されます(同法第381条の3第2項)。

    ただし、当事者の手続き保障を図るため、当事者の双方又は一方が通常の手続に戻す旨の申出をした場合、裁判所は訴訟を通常の手続に戻します(同法第381条の4第1項)。

    また、当事者は、判決を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをすることによって通常の訴訟手続きへ戻すことができるようになっています(第381条の7第1項、第381条の8第1項)。

  3. (3)秘匿制度の新設|相手方当事者にも個人情報を秘匿可能に

    住所・氏名等の秘匿制度が新設され、訴訟の相手方当事者に対しても住所・氏名等の秘匿が可能となりました(改正民事訴訟法第133条以下)。

    相手方当事者に住所・氏名等が知られることにより、申立人又はその法定代理人が社会生活を営むのに著しい支障を生じるおそれがあることを疎明すれば、裁判所によって秘匿決定が行われます(同条第1項)。

    秘匿決定がなされた場合、相手方当事者は秘匿事項の閲覧等を請求できず(同条第3項)、秘匿事項は訴訟記録上から消去されるなどの措置が講じられます(同法第133条の2第5項)。

3、民事訴訟法の改正による訴訟利用者のメリット・デメリット

今回の民事訴訟法改正は、訴訟を利用しやすくなる観点から多くのメリットがあると考えられます。その一方で、特にIT化のルールは複雑かつ多岐にわたる点に注意が必要です。

  1. (1)メリット①|訴訟手続きの利便性向上

    訴訟のIT化により、オンラインでの訴状提出や期日参加が幅広く可能となるなど、訴訟手続きの利便性が大きく向上することが予想されます

    また、法定審理期間訴訟手続が効果的に活用されれば、審理の迅速化が進み、多くの方が抵抗感なく訴訟手続きを利用できるようになるでしょう。

  2. (2)メリット②|DV・性犯罪被害者も訴訟を利用しやすくなる

    秘匿制度の導入により、DVや性犯罪の被害者など、相手方当事者に住所・氏名等を知られたくない方にとっても、訴訟手続きを利用しやすくなる点は大きなメリットです

    損害賠償請求訴訟などを提起できずに、泣き寝入りせざるを得ない状況にあった方にとって、今回の民事訴訟法改正は制度上の前進であると評価できます。

  3. (3)デメリット|IT化のルールは複雑

    一般の方にとって、今回の民事訴訟法改正によるデメリットは特にありませんが、強いて言えば大幅なルール変更が行われたため、変更後のルールを正しく把握することが難しい点が挙げられます。

    特に訴訟のIT化については、条文全体にわたって幅広く変更が加えられているので、法律の専門家である弁護士に相談しながら訴訟対応を行うことをおすすめします。

4、訴訟対応について弁護士に相談すべき理由

法律に関連するトラブルに巻き込まれ、訴訟手続きへの対応が必要となった場合には、以下の理由から弁護士へのご相談をおすすめします。

  1. (1)準備・手続きを弁護士に一任できる|負担の軽減

    弁護士には、訴訟の準備や手続きへの対応をすべて一任できます。

    自分で法律を調べながら書面を作ったり、期日に毎回出席したりする時間と労力が節約できるので、当事者にとっては、時間や体力、ストレスなど、さまざまな負担の軽減につながるでしょう。

  2. (2)法的に適切な主張を展開できる|勝訴の可能性アップ

    弁護士は、依頼者からのヒアリングを通じて、細かい事情も見逃さずに事案を詳しく分析したうえで、依頼者側の主張が認められやすい論理構成を組み立てて訴訟に臨みます。

    ご自身だけで訴訟対応を行う場合よりも、裁判官に対して主張を説得的に伝えられるようになり、結果的に勝訴の可能性が高まるでしょう。

  3. (3)民事訴訟の手続きに習熟|安心して任せられる

    弁護士は法律の専門家であり、民事訴訟の手続きに習熟しています。

    今回の民事訴訟法改正の内容にも、いち早く対応を完了しておりますので、手続き上のルールを踏まえて適切に訴訟へ臨むことが可能です。ストレスなくスムーズに訴訟対応を進められる点が、弁護士に依頼する大きなメリットのひとつと言えます。

    法律トラブルの発生に伴い、訴訟の提起をご検討中の方や、相手方から訴訟を提起されてしまった方は、実績豊富なベリーベスト法律事務所の弁護士までご相談ください。

5、まとめ

2022年に成立した改正民事訴訟法により、訴訟のIT化・審理期間の短縮・当事者のプライバシー保護を念頭に置いた各種の変更が行われました。

利用者にとっては、訴訟の利便性が向上しましたが、改正による変更内容は、多岐にわたり複雑なため、弁護士のサポートを受けながら訴訟対応を行うことが得策です。

ベリーベスト法律事務所では、法律トラブル全般や訴訟対応に関するご相談を随時受け付けております。

訴訟を通じて法的な請求を行いたい方、他人から訴訟を提起されて対応に悩んでいる方は、弁護士が親身にサポートいたしますので、まずは、ベリーベスト法律事務所 大阪オフィスへご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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